稲村ガ崎~七里ガ浜にかけての海岸の構造物って

1)海岸にいくつもある「水叩き」「導流提」は、性質的に川の施設だと思われますが、
今のところ、どこに所属する施設なのか不明なのです。
鎌倉市下水道河川課によれば「管理施設は道路に開いた管の出口まで」だそうです。
神奈川県なぎさ港湾課では「保全施設ではないし、わからない。調べる立場にない。」と
のことでした。
行政の空白域がここにあった!という驚きとともに、カマウミの創立の契機になった
立て続けの公共工事です。(80 年代~90 年代。最後に腰越漁港改修計画が出て市民は怒
った)・・・砂が無くなった今、「“ee~こんな構造物が在るのに、行政資料が何も無い?
海岸管理者が知らない?」という怒りすら覚えます。税金で行った公共事業ですから。
過去はともかく先を見て、これらの構造物がどのように影響しているのかを勘案しない
と、鎌倉の養浜事業は失敗すると思います。海面上昇は容赦なく構造物を叩き飲み込みます。
平面で反射して来るウネリと同調して海水が奥の窪みで膨満し、左右の岩棚から流れ来る
海水と一緒になって始まる離岸流は近年凄まじく、まさに川です。
そもそも海岸管理者が「知らない」では済まない。責任回避と言わざるを得ないです。
養浜事業に影響する構造物を全て海岸地図上に落として共有しましょう!お役所がやら
ないなら民間ボランティアにより無責任な範囲でやります!と宣言しました。


赤白2mポール×2本と100mメジャーを使用して、構造物の大きさを測ります。
(計測予定日7/6(土)7(日)20(土)21(日)10時から12時までの間)
やれやれですが、岩盤が露出している今のうちに各施設の大きさを図り、地図上に手書きす
ることから進めるしかないかな~と考えています。正確な位置はドローンで把握してもら
うとして、何らかの資料が無いか、県の許認可指導課で探してもらいたいところです。

2)災害復旧で新しくなった丸階段の横、国道擁壁に開いた排水口の前面にパイルが立ちま
した。神奈川県道路維持課に「このまま化粧パネルで覆うのか?」との聞いてみました。
それについての返答はなかったけれども、最近、管の下でパイルが切られました。
道路維持課の中住班長に「管からはどういう由来の水が、いつ、どの程度出るのか?」と
質問しましたが知らないそうです。「このまま放流か?」と聞いたら「そのつもりです」
と回答され、まるで市民感覚ムシだと感じました・・・


この施設全てが養浜で埋まると思えません。残すも壊すも施設所有者が分かりません。
管からはある程度の排水量があるから「水叩き」が整備されたのだと考えられますが、
海岸保全施設ではないために、神奈川県なぎさ港湾課では手に負えないというのです。
公共事業で整備したどの施設も海岸管理上知らないはあり得ない!七里ガ浜のホテルが
整備された施設であっても、現在大きく砂浜に存在し、毎日の潮汐作用や波浪時の反射波
と離岸流を発生させる装置に働き、その影響を無視してよいものではないと思います。
(県は雨水の影響についても軽微だと決めつけているが・・・)
養浜が計画通りならば砂に埋まると言いますが、そもそも論で「ミクロ的な流れ」を見な
いと、いくら養浜しても砂は居着かないのではないかと思います。
現場は丸階段を復旧したすぐ横ですし、せめて継ぎ手のパイプで丁寧に下に向けて落
とせばよいと思うのですが、そもそも出てくる水の量も質もわかりません。
海岸管理空白域で放流~水は流れ去りますが、擁壁改修工事に伴い破壊された導流提(?)
と水叩き等の残存施設は何だ?この先どうするのか?という疑問が残ります。
・・・カマウミ発祥契機になった過剰な公共事業の結果が現在の状況です。
無力感というか虚脱感というか、全くやれやれです(泣)この先をどう進めたらよい?
余談ですが、七里ヶ浜駐車場西側で過去に行われた擁壁(パイル)工事も同じように、
雨水管や水道を無視して施工したことが分かります。神奈川県では海岸に出る管が何か
を知らない。水みちを無視してパイル施工後に貼った化粧パネルに開いた排水口は、単に
面積で割り当てただけ。本当に水を見ず~金洗い沢と呼ばれた場所なのに~

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